最近のコロナウイルスのワクチンについても、多くの人が「ワクチンはどのように作られたのか」「本当に安全なのか」と、色々考えたり不安に感じたりしたと思います。
ではもし自分が、自分の大切な人が、何も知らされず臨床試験の対象とされたら?
「安全だ」「予防のためだ」と言われ、まだどんな副作用があるかもわからない試験中の薬を投与されたとしたら・・・?
本作は、そんな製薬会社や社会の闇を描いた映画となります。
ちなみに、主演は映画「ハリー・ポッター」シリーズのヴォルデモート役である、レイフ・ファインズです。
全く別人のようなので、特殊メイクってすごいでね(笑)
Overview –概要–
原 題 :The Constant Gardener
製作年 :2005年
製作国 :イギリス
ジャンル:サスペンス、スリラー、ヒューマンドラマ
上映時間:2時間9分
監 督 :フェルナンド・メイレレス
原 作 :イギリス作家ジョン・ル・カレの同名小説
受賞歴 :第78回アカデミー賞、第62回ゴールデングローブ賞(2005年):助演女優賞(レイチェル・ワイズ)
メインキャスト:
ジャスティン – レイフ・ファインズ
テッサ – レイチェル・ワイズ
同僚サンディ – ダニー・ヒューストン
上官ペレグリン – ビル・ナイ
医師アーノルド – ユベール・クンデ
あらすじ
ナイロビに駐在する外交官ジャスティンの元に、突然妻テッサの死の報せがもたらされた。警察は情事のもつれによる殺人として処理しようとするが、ジャスティンは愛した妻への疑念を抱きながらも、独自に妻の死の真相を追い始める。そしてテッサの想いを継ぎ、巨大な組織を相手に、命がけの孤独な戦いを始める…。
Opinion –個人的な感想–
サスペンスとラブロマンスを楽しめる
黒い陰謀をひとつずつ紐解いていくハラハラ感と同時に、夫婦の愛が増していくのが、絶妙に感情を揺さぶります。
しばしばドキュメンタリータッチの映し方がまた、リアルな感じを上手く表現しています。
美しく芯の強い妻役のレイチェル・ワイズと、優しげな夫役のレイフ・ファインズは、どちらも適役でした。
特にアカデミー賞とゴールデングローブ賞で「助演女優賞」をダブル受賞したレイチェル・ワイズの演技は必見です。
テッサが難民を車に乗せようとして、ジャスティンに「大勢いるから無理だ」と反対され、「彼等だけなら今救える!」と夫婦で言い合うシーンがあります。
その後、ジャスティンが盗賊に襲われた子供をパイロットに乗せて欲しいと頼み、「大勢いるからできない」と断られる場面が、結局テッサと同じことをしており、ふたりが同じ信念であることが伺えるシーンが印象的でした。
画像引用元:Amazon Prime Video
原作は実話?フィクション?
結論、本作(原作)はフィクションですが、全くの作り話とは言い切れません。
原作の作家ジョン・ル・カレは、外交官を務めながら執筆していたそうで、彼が実際に体験したり見聞きした出来事が基になっているからです。
実際に製薬会社が新薬の臨床試験のため、何も知らないアフリカの現地民で人体実験を行っています。
有名な例としては、以下があります。
1990年代、大手製薬会社ファイザーがアフリカで行った臨床実験。
細菌性髄膜炎が流行した際、ナイジェリアのカノで200人の子供たちに研究中の医薬品「トロバン」を投与。
アフリカの指導者も製薬会社と共謀して、医療設備も教育機関も乏しい貧困層の国民への治験を見過ごしてきました。
最近の話でも、フランスの研究者がコロナウイルスワクチンの有効性を確認するために「まずアフリカでの臨床試験を実施すべきだ」と発言し、問題になりました。
アフリカの貧困民ならいいのか?そんなわけないですよね。
製薬会社も政府も悪だ!と思うかもしれませんが、しかし結果として、安全が保障された薬を我々先進国の住民が、何の疑念もなく服用しているのです。
本作(そして原作)は、そんな我々に世界の裏側を知り、疑念を持つよう訴えかけているように思います。
画像引用元:East Anglian Daily Times
タイトルの意味
邦題の「ナイロビの蜂」の意味は?
映像をよく見ないと気づきにくいですが、製薬会社のロゴが蜂なんですね。
ナイロビの地を死に至らしめる恐ろしいシンボルになりますが、タイトルの付け方としてはインパクトがあり巧妙だなと思います。
一方、原題の「The Constant Gardener」の意味は?
直訳すると「変わらぬ庭師」。
つまり、自分の庭(国や生活環境)だけを良好に保ち続ける人のことを指しており、それは主人公のことでもあり、ひいては安全な国・日本で暮らす私たち鑑賞者も含めて指しているのかもしれません。
または、本来物静かで優しい(庭師のような)主人公のジャスティンが、妻の死を受け、彼女の意志を受け継いで孤高に戦う・・・というストーリーを表しているのかもしれません。
タイトルひとつとっても、考えさせられる作品ですね。
画像引用元:Amazon Prime Video
切ないラスト
陰謀を明らかにすることができたという点ではハッピーエンドですが、ジャスティンも最後殺されてしまうという悲しい結末です。。。
「帰る家はもうない」「君の元へ帰るよ」という台詞の通り、序盤から愛する妻テッサが殺された時点で、彼の結末は決まっていたというか、死も受け入れていたのかもしれませんね。
流れる民族っぽい音楽も、厳しい現実を突きつけられているようで、すごく切ない気持ちになります。
しかし世界的には安全で比較的裕福な生活を送っている我々にとって、観る価値大の奥深い作品でした。
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アイキャッチ画像引用元:Amazon Prime Video
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