今回紹介するのは漫画『不滅のあなたへ』です
泣ける漫画「不滅のあなたへ」個人的におすすめの第3~4巻の感想!
アニメ映画化された「聲の形」の作者
大今良時さんの新作で、現在も絶賛進行中、最新刊は12巻です。
始まりの設定からして、確かに “全く新しい冒険” です。
アニメ化もされ、絶賛放送中です。
ストーリー(あらすじ)
何者かによって ”球”がこの地上に投げ入れられた。
情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる その球体は死さえも超越する。
ある日、少年と出会い、そして別れる。
光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ……
刺激に満ちたこの世界を彷徨う 永遠の旅が始まった。
これは自分を獲得していく物語。
出典:YouTube
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こちらのサイトで第3話まで無料で読めるようです
不滅のあなたへ – 大今良時 / 【第1話】最後のひとり | マガジンポケット
ずっと読んできて、個人的に一番好きな話は第4巻!
何度読み返しても泣ける…!!
主人公はもちろん、最初「球」だった不死身の存在「フシ(不死)」なのですが
第3・4巻の第二の主人公は、そんなフシの兄貴のような存在「グーグー」と
彼が想いを馳せる「リーン」です
まじで切ないふたりの感動の話を
共感できる方と共有したく、第3巻から書いてしまいました・・・
▲グーグーとリーン
以下はネタバレを含むので、まだ読んでない方は注意してください!
ネタバレストーリー
第3巻
#14 変わりたい少年
グーグーという名の貧しい少年は、兄とふたりで働きながら暮らしていた
毎日ふたりでせっせと働き、お金を貯めて立派な家に住もうと約束していた
グーグーは毎日のように市場に買い物に来る、お嬢様の女の子のことが気になっていた
ある日、逃げ出した彼女の犬を見つけて、お礼に指輪を貰うのだった
喜んで帰ると、そこに兄の姿はなかった
兄は、これまでふたりで貯めたお金を持ってどこかへ行ってしまったのだ
それからも、ひとりせっせと働く毎日
「何で僕は 僕なんだろう」
そう考えていたとき、目の前を走る車から一本の大きな丸太が崩れ、坂を転がっていく
グーグーは坂の下にいた人を助けるため突き飛ばしたが、それはあの女の子だった
誰かが女の子を呼ぶ声で、彼女の名前は「リーン」だと知る
グーグーの顔は、丸太の下敷きになっていた
気がついたグーグーは、鏡で自分の顔を見て思う
「ずっと 僕以外の誰かのように生きることを夢見ていた
夢は叶った 僕は僕ではない怪物になってしまった」
彼は変わり者の酒屋の爺さんに助けられ、それから仮面を被り、酒爺の元で働いて暮らすことになった
そこへ、酒爺の旧知の仲である老婆が、不死身の少年フシを連れてやってくる
#15 二人の “怪物”
フシは言葉もほぼ喋れない無知な状態だったが、自分と同じく普通ではない彼に親しみを感じたグーグーは、彼の面倒をみるようになり、つまらない日々ともうまく付き合えそうな気がしていた
そんなある日、酒屋にリーンがやってくる
彼女は治りが悪い腕の傷を治したくて、薬酒を求めて来たのだった
驚き喜ぶグーグーだったが、彼女が興味を持ったのはフシで、それから彼女はフシに会いに来るようになった
#16 実験台
落ち込んでいるグーグーに、酒爺が「思う存分悩んでいい男になれ」と励ますと、彼は身体を鍛え始める
それから、家出癖のあるリーンも酒屋に寝泊りして働くことになった
しかしある日、酒爺が瀕死のグーグーを助けたときに、好奇心で腹に酒を保管していたことを知り、身体を弄ばれたショックでグーグーは出て行ってしまう
#17 手放したもの
以前兄弟で働いていた場所へ戻り、家族として住込で働くことを提案してもらったが、彼の素顔を見て、子供達が怯えてしまう
そして帰り道に、悪ガキ達に仮面を奪われ川に捨てられてしまうのだった
「仮面がないと人間でいられないってか?」
それからグーグーは仮面を捨てて働き始める
#18 新しい人生
しかし周りの反応は冷たかった
雇ってくれた主人の息子に、うちは見世物小屋じゃない、もう来るなと言われ、ひとり涙する
新しい働き口を探そうとするが、グーグーの顔を見るなり追い払われてしまうのだった
金が底を尽きたグーグーは、リーンからもらった指輪を売ろうとするが、思い止まるすると、近くでやつれ横たわる惨めな姿の兄を見つけるのだった
グーグーは「これでたくさんご飯を食べれるよ」と兄に指輪を渡す
「グーグー?」と聞かれるが「僕に兄ちゃんはいない」とその場を去るのだった
森で野宿をするグーグーは何者かに囚われ売り飛ばされそうになるが、狼と大熊に変身したフシが現れる
フシはノッカーと呼ばれる宿敵に狙われており、彼らが出現する森を恐れていたが、助けに来たのだった
「オレ グーグーがいないと大人になれない」
それから少年は怪物と兄弟になった
#19 深い記憶
空腹で倒れたグーグーを助けるために、フシは食べ物を作り出すことに成功する
彼は過去、こころに刺激を受けたものを作り出すことができるのだった
そして「死」に対して心を痛め、今の姿の少年も、狼や熊や女の子も、フシが変身するものは死んでいることを知ったグーグーは、自分が死んでフシが自分になったら嬉しいと思うのだった
「お前だけには “想ってもらえる”ってことだろ? 俺、ひとりぼっちだからさ」
グーグーは過去を思い出していた
毎日ご飯があって、寝床があって、お母さんとお父さんがいて、遊んでくれる双子の姉ちゃんがいて、色々教えてくれる兄ちゃんがいて・・・
しかし、兄ちゃん以外はグーグーの家族ではなかった
彼らは使用人で、家族が引越すときには、連れて行ってもらえなかった
ふたりになってからも兄ちゃんはずっと優しかったが、結局今はひとり
「俺が死んだら、俺になってな フシ」
#20 人間と “怪物” の外側a
その後、グーグー達の元へリーンが連れ戻しにやってくる
帰らないと駄々をこね、頑なにリーンに顔を見せようとしないグーグーに、彼女はずっと悩みの種だったちっぽけな腕の傷を見せ、令嬢だから恨みを買って誰かに突き飛ばされたと言う
顔の怪我の理由を言わないグーグーに、リーンは「顔を曝け出すあなたも、隠そうとするあなたも、どっちも好き あなたはあなたよ もっとよく知りたいわ」と言う
#21 帰宅前の遭遇
移動中、家出娘を捜索されていたリーンが家来に捕まってしまうが、グーグーが助けてふたりで逃げると、リーンは彼を意識し始める
リーンも過保護すぎる家に対して本気で悩んでいることを知り、自分の境遇を哀れむことに吹っ切れたグーグーは、仮面を拾ってきてくれたフシも一緒に、酒爺の元へ帰ることにする
しかし、森でノッカーが現れフシが襲われてしまう
#22 兄弟達の戦い
フシは劣勢で、グーグーはノッカーに吹っ飛ばされたときに腹の酒を吐いてしまうが、それに火を付けて攻撃する手を思いつき、再び酒を溜めに酒爺の元へ向かう
#23 対価の火
しかし腹部の酒が漏れているようで、酔ってしまったグーグーは無意識に「リーンを一番愛しているのはこの俺だ」と言ってフシを助けに行くのだった
フシは既にノッカーにやられ石の姿まで戻っていたが、怒ったグーグーが炎を吹いてノッカーを焼き尽くしたため、フシの記憶が戻り復活する
「ありがとうグーグー」
#24 新しい家族
グーグーが戻り、彼の作る美味しい料理に皆んなが喜んだ
その頃、フシは彼を生み出した者「観察者」から、この場から去り自分を成長させなければ、ノッカーには勝てないと助言を受けるが、グーグーと離れたくないフシは断るのだった
それから4年の月日が流れ・・・
グーグーは逞しい身体に成長し、ときどきリーンも遊びに来て幸せな毎日を過ごしていた
フシも青年へと、そしてより人間らしく成長していた
第4巻
#25 まわりみち
リーンは16歳の誕生日パーティーにフシたちを誘う
16歳になったら親が決めた初対面の相手と結婚しなければならないと言う彼女は、誕生日パーティーで両親に恋人を紹介すると決めていた
フシは、グーグーとリーンの不思議な感覚を感じ取り、それが好きという感情であると知ってリーンに「グーグーにケッコンしてって言わないの?」と聞く
しかし外では、グーグーの元に兄が訪れていた
#26 わかれみち
グーグーに手を差し伸べてもらった兄は改心し、やっと生活も安定したため、兄弟でもういちど人生をやり直したいと誘いに来たのだったが、グーグーは
「みんなは大切な財産だ 俺からもう二度と取りあげないでくれ」と断る
「困ったことがあったらいつでも助けるからな」と言って兄は、弟に渡しそびれた指輪を酒爺に託すのだった
それを見たリーンは、グーグーがあのときの少年だったことを知る
リーンはグーグーに、自分が他の男と結婚してもいいのかと迫り、以前愛の告白を受けたことを話したが、酔っぱらっていた彼はそれを覚えておらず、リーンは怒ってその場を去ってしまう
#27 過去からの贈り物
新しい仮面をつくってもらったグーグーは、フシとリーンの誕生日パーティーに赴く
リーンの家の豪華さに驚くふたりだが、仮面の姿は周りから好奇の目を向けられていた
グーグーは誕生日プレゼントに紫の花をプレゼントする
しかし周りから、4年前の事故を思い出させる不吉な花だと避難されるが、リーンは彼からの初めてのプレゼントに喜んだ
その後、リーンは父から結婚相手を紹介されふたりで話していると、グーグーは帰ろうとする
追いかけたリーンは、改めて顔の怪我の理由を聞く
グーグーは丸太の事故で顔が潰れたこと、人を助けようとして失敗したことを話す
そのときできた傷が、ずっとその子を悩ませてしまったと言うのだった
それを聞いたリーンは「でも命を救われたわ」と言い、その場には同じ紫色の花が咲いていたことを話し、グーグーが助けてくれたことを確認したリーンはにっこりと笑う
しかし、そこへノッカーが襲来するのだった
#28 大地割る巨石
屋敷は一気にノッカーに襲撃されるが、フシの警告で皆んな外に逃げる
残されたリーンの両親も、グーグーが間一髪で助けるのだった
グーグーは止めるリーンの手を振り解き、フシを助けに向かう
フシはまた少年の姿に戻ってしまっていた
ノッカーは学習し、石の鎧をまとって炎が効かない状態だった
しかし石の隙間から本体に炎を浴びせ倒すが、核に逃げられ、フシは握り潰されてしまう
瓦礫が崩れ落ちるが、追ってきたリーンがグーグーを押して回避するのだった
ふたりは一緒に外へ逃げようとする
フシが目覚めると、痛みを感じていたが、それはフシ自身の痛みではなかった
崩れてきた瓦礫をグーグーが背中で支え、リーンを護っていた
リーンが持つ萎れた花を見て
「あ…明日 また買ってあげるよ…だ…大丈夫」
「ううん、一緒に摘みに行きましょう 私、この花が咲いている場所をひとつだけ知ってるの あなたも知っているでしょう?」
「うん…もち…ろん ぜ 絶対行こう」
リーンはそれを聞いてにっこり笑うが、開いた仮面の口からは、血が滴り落ちる
「リーン 君が好きだ」
リーンは涙を流し、グーグーにキスをするのだった
その瞬間、フシは命が消えるのを感じとる
#30 丘の上の一家
気がつくと、フシはグーグーの身体になっていた
彼の死を受け入れられないフシは豪炎を浴びせ、そのまま海へ落ちたノッカーは、熱せられた石を保てず核が逃げていく
フシは核を追わずに、グーグー達を瓦礫から探すのだった
グーグーの亡骸は、昔のように兄が背負って連れて帰った
目を覚ましたグーグーの帰りを、皆んなが待っている
怪我は全て治り、顔も元通りになっていた
リーンが約束の花摘みに行こうと誘う
幸せいっぱいのグーグーだったが、ふと自分が亡くなったことを悟るのだった
#31 目覚め
フシは、自分のせいで大切な人を犠牲にしないため、旅に出ることにする
<目覚めたリーンは、グーグーの元へ向かう
フシは咄嗟にグーグーに変身し、出迎える
「無事だったのね…!グーグー!大好き!!」と抱きつくリーン
ーなんで俺は 俺なんだろうー
出かけなければならないというグーグーに彼女は、帰ってきたら花摘みに行こうと言い、返せていなかった指輪を渡そうとする
「リーンが持ってて その方がグッ…俺のこと思い出してくれるでしょ」
「ーーうん、嬉しい!ありがとう」
その夜、リーンはあの紫の花が咲く場所に横たわり、探しに来た父に言う
「私、結婚やめる 好きな人ができたの
でも、もうここにはいないの きっと “彼”と一緒にいるんだわ」
まとめ
う…書きながらもまた泣けてくる・・・涙
グーグー!!!泣
正直、文章だけではこの感動は伝わらないと思います!
大今良時さんの、人間味溢れる絵のタッチ
台詞まわしやコマ使いあってこそだと思います
また小さいころのグーグーの身体付きが可愛いんだな〜
ぽこっとお腹が出てて どうやって酒を腹に貯蔵しているのかはわかりませんが
(ちなみに、彼の事故後の顔は出てきません)
逞しく成長して優しい青年になった姿も素敵です
これから彼は、多くの人類をノッカーから護るため成長を遂げ、神のごとく最強の存在になるのですが、昔の無知で幼稚すぎるフシは、とても愛嬌がありますね
アニメもやりますが、ぜひ原作を読んでいただきたい!
これからも、壮絶な命をかけた感動の大冒険が待っています!
楽しみですね
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