90年代の映画とは思えない、完成されたSF作品です
タイトルの響きからしてかっこいいですが
いったいどんな意味なのか、気になりますよね
尚、原題のクレジットで強調されるG・A・T・Cは
DNAの基本塩基である
guanine(グアニン)、adenine(アデニン)、thymine(チミン)、cytosine(シトシン)の
頭文字だそうです
Overview –概要–
原 題 :Gattaca
製作年 :1997年
製作国 :アメリカ
ジャンル:SF、サスペンス、ヒューマンドラマ
上映時間:2時間1分
監 督 :アンドリュー・ニコル
メインキャスト:
ヴィンセント – イーサン・ホーク
弟アントン – ローレン・ディーン
ジェローム – ジュード・ロウ
アイリーン – ユマ・サーマン
レイマー医師 – ザンダー・バークレー
DNA操作で生まれた “適正者” だけが優遇される近未来。”不適正者” として自然出産で生まれた若者ヴィンセントは、適合者に成りすまして宇宙へ旅立とうとするが・・・。
映画は次の言葉から始まる。
神の御業を見よ。神が曲げたものを誰が直しえようか(旧約聖書「伝道の書」)
我々は母なる自然に手を加えようとするが、母もそれを望んでいると私は思う(ウィラード・ゲイリン)
出典:ガタカ | ソニー・ピクチャーズ公式
以下はネタバレも含み、視聴した方向けに書いていますので、作品を視聴してからの閲覧をおすすめします
Opinion –個人的な感想–
美しい世界観
何度も危機が訪れ、最後の最後まで緊張感のある作品ですが
近未来のスタイリッシュでオシャレな雰囲気が落ち着き感も出しています
登場人物も皆アンニュイな雰囲気です
ユマ・サーマンの造られたかのような美しさにはハッとさせられます
ジュード・ロウも「A.I.」でロボット役を演じていますし
完璧すぎる雰囲気と容姿が適役です
そして何より、イーサン・ホークのミステリアスな雰囲気と憂いのある表情が魅力
画像引用元:公式サイト / https://www.sonypictures.jp/he/1256
優劣が支配する世界のなかで
ジェロームやアイリーンも、適正者であっても下半身不随だったり心臓が弱かったり
完璧でないからこそ、ヴィンセントの気持ちがわかり、応援したくなったのでしょう
レイマー医師も、自分の子供が「神の子」であるからこそ彼を認めた
そう考えると「不完全さ」というものがとても美しく感じられます
家族も弟も、これだけ努力をしている兄を認めてあげたらいいのに
「適正者が優れている」という絶対的価値観が何とも残酷です
近未来でなくとも、能力の違いは大いにあるので
それによる差別について、考えさせられる映画です
画像引用元:公式サイト / https://www.sonypictures.jp/he/1256
努力の先に手に入れたもの
ここまで努力しているヴィンセントが報われることを、誰もが願うでしょう
最後無事宇宙へ行けて、本当に良かった
しかし宇宙に行けたことよりも、それまでの過程で
ジェロームという友、アイリーンという恋人、レイマー医師という理解者を
得られたことが本当の財産ですね
宇宙から帰ってきた彼が、どんな人生を送るのか
どんな選択をするのか、気になりますね
ジェロームがもういないことが悲しいですが
もしかしたら宇宙に固執することなく、ガタカを辞めるかもしれません
そして世の「神の子」の希望として、世界を変えるかもしれません
~fin~
アイキャッチ画像引用元:https://www.justwatch.com/jp/movie/gattaca
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