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    更新日: 2021.10.7

 

映画「ゲット・アウト」あらすじ、ストーリー解説(ネタバレ)、考察、伏線回収

評価が高かったので観てみましたが、テーマが珍しく社会派映画でもあり、とても面白かったです。
脅かし要素も伏線回収もあり、スッキリする終わり方もよかったです。

まだ観ていない方は、予備知識なしで観ることをオススメします!

Overview –概要

原 題 :Get Out
製作年 :2017年
製作国 :アメリカ
ジャンル:ホラー、サスペンス、スリラー
上映時間:1時間44分
年齢制限:R15+
監 督 :ジョーダン・ピール(脚本も)

メインキャスト
クリス – ダニエル・カルーヤ
ローズ – アリソン・ウィリアムズ
ロッド – リル・レル・ハウリー
父ディーン – ブラッドリー・ウィットフォード
母ミッシー – キャサリン・キーナー
弟ジェレミー – ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
使用人ジョージーナ – ベティ・ガブリエル
管理人ウォルター – マーカス・ヘンダーソン
ローガン – ラキース・スタンフィールド
ジム – スティーヴン・ルート

主な受賞歴:2018年の第90回アカデミー賞で脚本賞(ジョーダン・ピール)受賞

あらすじ
ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、ある週末に白人の彼女ローズの実家へ招待される。若干の不安とは裏腹に、過剰なまでの歓迎を受けるものの、黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚える。

 

以下はネタバレです。視聴した方向けに書いていますので、作品を視聴してからの閲覧をおすすめします!

Story –ネタバレ

ある夜、住宅街を歩く黒人男性が突然鉄兜を被った男に襲われ誘拐される。

数か月後、黒人の写真家クリスは、白人の恋人ローズの実家に挨拶に行くことに。自分が黒人であることに多少の不安を抱くが、心配ないと言うローズ。道中、車と飛び出してきた鹿が衝突し、警察を呼ぶ。鹿の亡骸を見て思い詰めるクリス。白人警察はクリスに身分証を出せというが、運転していたローズがその態度に憤りクリスを庇う。人里離れたローズの実家アーミテージ家に着いたクリスは両親から歓迎されるが、使用人の黒人女性ジョージーナ、管理人の黒人男性ウォルターに違和感を覚える。母ミッシーは精神科医で、クリスに催眠療法による禁煙を勧めるが、やんわり断る。弟ジェレミーも交えて皆んなでディナーをするが、彼は格闘技経験のあるクリスと勝負をしようとし、両親に止められる。その夜、眠れないクリスは喫煙しようと外に出ると、全力疾走するウォルターと窓をじっと見つめるジョージーナに驚かされる。恐怖で家に戻るとミッシーに催眠術をかけられてしまう。クリスは轢き逃げされた母親の死がトラウマとなっていた。翌朝目覚めると、ただ禁煙できるようにしたと言われるクリスだった。

画像引用元:YouTube / Get Out Official Trailer

翌日、アーミテージ家でパーティが開催され、白人ばかりの招待客は皆クリスに親しげに話しかけてくる。盲目の画商ジムも写真家のクリスを知っていた。居心地の悪いクリスは唯一の黒人招待客ローガンに話しかけるが、どこかで見たことあるような、そして違和感を感じるのだった。また、ジョージーナに「白人ばかりで辛くないか?」と聞くと、彼女は涙を流しながらもそれを否定する。クリスは黒人の親友ロッドと電話し、催眠術や違和感について話すと、ローガンの写真を送れと言われる。クリスがローガンの写真を撮ると、彼は鼻血を出し逆上し「出て行け!」と襲いかかる。取り押さえられたローガンは催眠術で落ち着きを取り戻すが、何かがおかしいと感じたクリスはローズとパーティーから離脱し、もう帰ろうと話す。その間、パーティーではクリスの写真を掲げた謎のオークションが開かれ、盲目画商のジムが落札するのだった。一方、ロッドはクリスから送られた写真を見て、ローガンが知り合いのジャズ奏者アンドリューであり、行方不明になっていることを知る。それを聞いたクリスは、ローズの部屋で彼女とたくさんの黒人とのツーショット写真を見てしまう。その中にはジョージーナやウォルターの姿もあったのだ。クリスは急いで逃げようとするが、家族に阻止されミッシーの催眠術で眠らされてしまう。

画像引用元:YouTube / Get Out Official Trailer

目覚めるとクリスは椅子に縛り付けられており、部屋には鹿の剥製が。すると目の前のテレビに映像が流れる。それはアーミテージ家が黒人に白人の脳を移植し、強靭な肉体と新しい命を得ていたという事実だった。そして、盲目画商のジムがクリスの身体を乗っ取ろうとしていることを知る。脳神経外科医の父ディーンは移植手術の準備をし、医学生の弟ジェレミーが地下に閉じ込められたクリスを運び出そうとすると、眠っていたはずのクリスに後頭部を殴られる。彼は催眠にかからないよう、縛られていたソファの綿を取り出し耳栓していたのだった。その後鹿の剥製の角で父親を刺し、ナイフで母親も倒すが、外に出る瞬間にジェレミーに襲われる。しかし格闘技の経験を生かし、彼も倒して車で立ち去ろうとするが、ジョージーナとぶつかってしまう。母親のトラウマを持つクリスは、彼女を車に乗せるが、目覚めた彼女は襲いかかってきた。それは脳を移植されたアーミテージ家の祖母だった。

画像引用元:YouTube / Get Out Official Trailer

Opinion –個人的な感想

冒頭のシーンがカギ

冒頭の黒人男性が襲われるシーンから、ものすごく怖いので、引き付けられる作品です。
変な高級車が後をつけてきて…急に襲われるって本当に抵抗できないものですね。
この誘拐された男性が、後々パーティーの招待客で唯一の黒人、ジャズ奏者のアンドリューということがわかります。
そして例の車と鉄兜はアーミテージ家のもの、誘拐犯は弟ジェレミーでした。

最初はオシャレな写真家の主人公と、美しい女子大生の彼女との幸せなシーンですが、鹿との衝突事故から、そしてアーミテージ家に着いてから、不気味なシーンがどんどん増えていきます。
家族もだんだん不気味に見えてきますし、娘は最初あんなに可愛く見えたのに・・・後半はもう悪女にしか見えません。
本性を出してからは、服装も髪型も変わり、次の獲物(黒人)をサーチしていました。

画像引用元:YouTube / Get Out Official Trailer

また、家を案内する父親ディーンの発言も、後から考えると伏線になっています。
わかりやすいのは「地下は黒カビがすごいから行くな」=「地下は黒人の監禁部屋や手術室」です。
その他、
「祖父母が死んでも、世話役の使用人を手放せなかった」=「使用人が祖父母になったから」
「陸上競技で黒人に勝てなかった祖父」=「夜中の謎の走り込み」
「祖母の愛したキッチンに彼女の一部を残してある」=「祖母である使用人の仕事場」
身体を乗っ取られた黒人は皆帽子やウィッグをつけていて、手術跡が見えないようになっていますね。

鹿との衝突事故が表す意味とは

初見では、母親の轢き逃げ事件を呼び起こす、クリスのトラウマ(助けられなかったことに対する後悔の念)を暗示したり、黒人に対する偏見に対し、ローズが反差別主義者であることを主張しているシーンにも見えますが、真相を知った後では、後に行方不明となるクリスの証拠(身分証)を残したくないという意思の表れともとれます。
また、この鹿はブラックバックという種類の雌であり、「Black Buck」は白人女性を襲う黒人男性という偏見に満ちた意味を持つ、スラング表現だそうです。
その他、Deer(鹿)には「彼女を作ろうとして失敗する男」という意味を持つスラングでもあり、クリスのその後の運命を暗示しているともとれるそうです。
その後アーミテージ家では、父親ディーンがやたら鹿に対する憎しみ発言を強調していたり、地下の監禁部屋には鹿の剥製が飾られていたり、結果、その鹿の角で父親が倒されるところまで考えると、よくできているなと感じます。

画像引用元:YouTube / Get Out Official Trailer

テーマは人種差別

その他にも、ジャケット写真がモノクロなのですが、これも白人と黒人を表しているんだなと、後から気づきました。
他にもちょっとしたシーンやセリフが伏線となっていたり、人種差別の歴史を表していたりと、調べてみるとたくさんあります。

  • スマホのフラッシュ
  • ミルクとカラフルなシリアル
  • クリスの作品(写真)
  • ソファーの綿
  • 車内の鉄兜

これらのアイテムには意味が込められているので、興味のある方は調べてみてください。
他にもまだあるかもしれません。

黒人と白人の両親を持つ監督は、この作品を観ることで、観客の差別意識を浮き彫りにするのが目的だったそうです。
実は当初、エンディングはクリスが警察に殺人犯と誤解され逮捕されてしまう、というものだったそうですが、そのころ警察が黒人を不当な理由で射殺する事件が相次いだため、あえて希望を持たせるためハッピーエンドにしたそうです。
当初のエンディングの方が現実の社会をよく反映しているかもしれませんが、個人的にただの観客としてはハッピーエンドでよかったです。

画像引用元:YouTube / Get Out Official Trailer

タイトル「ゲット・アウト」の意味

カメラのシャッター(フラッシュ)により、一瞬正気に戻ったアンドリューが「Get Out(出て行け)」と叫び、襲ってきましたが、これは怒っているのではなく、正気に戻っているので「逃げろ!」という意味の警告だったのかもしれません。
無論、真相を知れば「俺の頭(体)から出て行け!」という乗っ取られた黒人の白人に対する怒りの叫びなのでしょう。
ジョージーナが涙を流すシーンは、身体が本能的に反応したように感じます。
また、スワヒリ語のテーマ曲の歌詞には「助かるためにはここを逃げ出せ」という意味があるそうです。

本当に催眠術があそこまで効力があるのか、脳移植をして人格を乗っ取ることができるのかは不明ですが、細かいところまでよく作られた作品だなと思います。
黒人の方の目力ってすごいですね…見せ方でものすごく怖くなります。
不気味で恐ろしく、グロシーンもありますが、最後はハッピーエンドかつ親友ロッドのコミカルなキャラが、観客の気分を明るくしてくれる作品でした。

アイキャッチ画像引用元:https://reelydope.com/

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