スウェーデン映画のハリウッドリメイク版
先にこちらを観てしまいましたが、同じ内容とはいえ、どちらも良かったです
Overview –概要–
原 題 :Let Me In
製作年 :2010年
製作国 :アメリカ
ジャンル:ホラー、スリラー、ラブロマンス
上映時間:1時間55分
年齢制限:R15+
監 督 :マット・リーヴス
原 作 :ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト著の小説「MORSE -モールス-」
トーマス・アルフレッドソン監督のスウェーデン映画「ぼくのエリ 200歳の少女(2008)」がオリジナル
舞台をストックホルムからニューメキシコ州ロス・アラモスへ移している
メインキャスト:
オーウェン – コディ・スミット=マクフィー
アビー – クロエ・グレース・モレッツ
トーマス – リチャード・ジェンキンス
雪に覆われた田舎町に住むいじめられっ子の少年オーウェンは、隣に引っ越してきた不思議な少女アビーに惹かれていく。
ふたりは壁越しにモールス信号で合図を送り合い仲を深めるが、町では残酷な連続殺人事件が多発していた。
以下はネタバレも含み、視聴した方向けに書いていますので、作品を視聴してからの閲覧をおすすめします
Opinion –個人的な感想–
少年のその後を想像する
純粋すぎて逆に怖いくらいの、イノセントスリラーでした
最初は恐怖の方が勝っていたように見えますが、実際アビーが去ってしまって、ものすごく寂しくなったのかもしれません
そして自分を助けるために戻ってきてくれた、危機一髪のところを救ってくれた女神に見えたのでしょう
プールから出たときの恍惚とした表情がなんとも・・・
こうして少年は殺人鬼になっていくんだな、と思うと恐ろしいですね
いじめられっ子で友達もおらず、家庭内も暗く、雪の陰気な田舎町で孤独に生きる少年
一見普通の少年ですが、最初からなんとも暗く描写されているのが巧みです
突如現れた同年代(実際は違うが)のミステリアスな少女に惹かれてしまうのは必然ですね
トーマスもアビーに出会ったときに、色々な事情で魅入られてしまったのだと想像できます
画像引用元:YouTube / Let Me In (2010) Trailer
ヒロインを演じるクロエの魅力
「キック・アス」のヒットガールも印象的ですが
今回の吸血少女を演じるクロエ・グレース・モレッツもまた魅力的
オリジナル版の少女は少し勝気なタイプでしたが、こちらの儚げで純粋無垢な穢れのない印象が、とても良い味を出していました
しかし正体は化け物というギャップ…美しい・可愛いと余計に怖くも見えます
個人的には、同じく主演のホラーリメイク映画「キャリー」より、こちらの方が怖いです(正直「キャリー」は母親役のジュリアン・ムーアが怖い)
招かれず入ったときのアビーのロックTシャツ姿がまた現代的で可愛かったです
画像引用元:YouTube / Let Me In (2010) Trailer
余談ですが、主演のオーウェン役コディ・スミット=マクフィーの成長した姿は、オシャレな青年で、今後の活躍も期待
現実的なヴァンパイアストーリー
吸血鬼の作品はたくさんありますが
個人的にファンタジックなものより現実的な内容の方が興味深いです
小野不由美の小説で藤崎竜が漫画・アニメ化した「屍鬼」も面白かったです
(こちらもかなりグロいです)
突如村に現れる吸血一家
村人は謎の死者が増えることに、祟りか新種のウイルスか、と恐れます
歳をとらない、体が冷たい、人血以外は受けつけない、日光が弱点、招かれないと入れない…という特徴が共通しているのも面白いです
もうひとつ、吸血鬼と言えど見た目は子供なため、誰かの助けもあり生きながらえてきた点も共通しています
アビーは沙子、トーマスが辰巳、そしてオーウェンが静信といったところでしょう
タイトルの意味
この「招かれないと入れない」という吸血鬼の特徴は、個人的に知らなかったので
原題「Let Me In(私を入れて)」はぐっときました
小説やオリジナル版のタイトル「Let the Right One In」も、この吸血鬼の特徴が由来しているそうですね
邦題「モールス」も、少女の正体を隠すにはとても良いタイトルでした
~fin~
アイキャッチ画像引用元:http://pchdwallpaper.com/let-me-in-wallpaper/
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